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住まいのヒント

カーポートのプランニング

2022.03.24

住宅と道路の間にあるカーポート。雪国には欠かせないエクステリアの一つになっています。
雨や雪から車を守り、車からの乗降りでは、体が濡れないという利点があります。また、霜が降りずフロントガラスの凍結防止にも効果があるようです。

 雪国ではどうしてもカーポートの積雪耐荷重を基準にカーポート選びをしなければなりません。デザイン性より性能重視になってしまい、残念なのですがカタログにある素敵なカーポートをチョイスすることができません。スチール製の折板屋根に、両側に柱がある構造になるため限られた商品の選択になります。せっかく、こだわりの住宅を建てても、住宅の顔となる部分はカーポートとなり住宅の外観は遮られてしまう住宅をよく見かけます。雪や雨の多い地域では仕方がないかもしれませんが、カーポートも住宅同様に配置位置やデザイン、利便性などを複合的に考えなければいけません。

カーポートを設置する位置は、玄関の向きや位置・道路との位置関係・住宅の計画高さ・埋設管の位置なども関係してくるので住宅をプランするハウスメーカーが複合的に計画します。その中で何を優先しプランニングするかは、施主様の意向を反映させなければならない部分です。「ハウスメーカーにお任せしたら、こうなりました」という失敗談をお聞きしたことがあるのですが、そこまで考えてプランニングするハウスメーカーは少ないという表れなのでしょう。とはいうものの、決められた敷地に利便性とデザインを両立することは、非常に困難な事かもしれません。

少しでもおしゃれに、便利にするにはどうすればよいのでしょう。
何を優先にプランニングするかで大きく変わってきます。利便性を優先するのであれば、濡れずに玄関まで行けるように玄関前にカーポートを設置した方が満足度は上がります。しかし、玄関前にカーポートを設置した場合、玄関前が暗くなったり、訪問者は車が駐車している所を通ることになり狭いエントランスになってしまいます。
デザインを優先する場合は、敷地の広さに左右されますが、カーポートを隣地境界側に寄せます。できれば動線は住居者と訪問者は別のルートで描くようにします。そうすることによって玄関前のエントランスは、生活感がなく素敵なデザインを優先してプランすることができます。
カーポートの梁を延長させると駐車スペースが広がり車からの乗降りもしやすくなります。また、カーポートの柱の根元に植栽を施したり、ライティングを仕込んだりすると殺伐としたカースペースのおしゃれ度は格段に上がるので、おすすめプランになります。