2022.10.20
先回の技術講習会報告の続きになります。
この講習会で楽しみの一つだった「バーチカルワーク」と呼ばれる壁面形成工法の講習です。
弊社としては今まで外装材をラフに塗布していただけのものでした。ほかにもパターンはあったのですが提案的にも単調になりがちでした。
講習用に仮に設置したコンパネに特殊軽量モルタルを塗り付けます。
既存の古くなったブロックなどにも施工が可能なので、ブロック塀のリフォームなどでも活躍しそうです。
高い塀などは金網などを貼り付けて、万が一の剥落防止対策も欠かせない構造になります。
すべて塗り終えたら、様々な模様の入った特殊なローラーで模様をつけていきます。
特殊モルタルには、硬化を遅くする遅延材が含まれており、納得の行くまで模様をつけて行けそうです。
模様をつけるとまるでリゾートを思わせるような琉球石灰岩が持つ風合いになります。
次に真っ白な壁面にシャドーカラーを噴霧し、さらに雰囲気を作っていきます。
筋は好みの大きさに入れる事もできるので、もっと細かく入れればレンガ風・大きく割れば大判のタイルのような形にも整形が可能なので雰囲気に合ったデザインが可能ということになります。
モルタルにも着色が出来るので、右のように濃いブラウン色にもできます。模様は木肌のローラでお好みに合った模様に自由に変えることが出来ます。
こちらは、この時に作ったものです。お見せできるほどの出来栄えではないのですが、表面はまるで本物の石のようです。
こちらは、木肌を表したものになります。実際に見ると凹凸がダイナミックに浮き出ており迫力があります。
これから、どんなところで使えるか思案中です。
こちらが、無塗装の仕上がりになります。まるで琉球石灰岩の中から化石を発掘したような1枚になりました。
化石の模様は、アクセントにもなり見ているだけで楽しくなります。
凹凸の少ないローラーもあるので、表面をもう少し平坦に鏝をあてれば、トラバーチンと呼ばれる石材の模様になります。
表面にはアクリル系のトップコートを塗布します。しかし、凹凸が大きくなる分、溝にはほこりや汚れはたまります。
屋外の構造物なので是非、経年変化を楽しむといった心構えで付き合いたいですね。
この「バーチカルワーク」の雰囲気は、今までにないデザインなどに一役買いそうです。
ご興味を持たれた方は是非、お気軽にお問合せ下さい。